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イーロン・マスクが構想する火星移住計画について知っておくべき3つのこと

こんにちは。
宇宙って聞くとワクワクしますよね。
そんな宇宙について。

エウロパの話題に続いてまたワクワクするような話が出てきました。

米宇宙開発企業スペースXの最高経営責任者(CEO)であるイーロン・マスク氏は27日、火星に人類を送り込んで自給自足コロニーを建設し、50~150年以内に定住を目指す構想を披露した。
(中略)
計画ではまず、巨大ロケットに約100人乗りの宇宙船を搭載して打ち上げることを目指す。最初に火星へ行きたがる人はあまり多くないかもしれないが、火星でやるべき仕事はたくさんあるとマスク氏は語り、「火星では長期的に人手が不足する」と予想する。

あまりにも壮大な計画で、まるで夢を語ってるように聞こえるかもしれません。そこで今回のマスクの構想の重要なポイントを3つにまとめてみました。

1. 最短80日で到着、旅費は1人2000万円

ただ現実はまだ厳しいようです。技術面はもちろん費用面も。今人間を火星に送り出すのにかかる費用は約1兆円。目標では100人規模での移住を計画しているので、これでは火星移住は厳しい。そのため、マスクCEOはこの費用をまずは1人2000万円まで、そして最終的には1000万円まで落とすことを目標に掲げました。アメリカで家を買うのと同水準の値段だそう。そう考えると行きたい人にとってはそんなに高くない値段です。

タイムスケジュールは、2018年に無人飛行。2024年に有人宇宙船を打ち上げ、25年に着陸。かなり早いですね。

2. 再利用ロケットの開発が鍵

火星移住の低コスト化を実現するために必要不可欠なこと。それは再利用ロケットの開発です。現在世界で使われているロケットはほぼ使い捨て型。しかし、惑星間をピストン輸送するためには当然使い捨てでは追いつきません。なので、何度も利用してコストを下げていく必要があるのです。計画ではロケットだけでなく、宇宙船も再利用することになっています。

スペースX社は、これまで何度も再利用ロケット実現の第一歩であるロケットの着陸実験を行ってきましたが相次いで失敗に終わっていました。

(スペースX社のロケット打ち上げ失敗について記事にしたので合わせてどうぞ。▼)
www.sabarism.net

しかし今年4月にスペースX社のロケット「ファルコン9」が洋上船に着陸することについに成功。再利用ロケットの実現に向けて大きな一歩となりました。


マスク氏の思惑通りにロケットを再利用できれば、コストは100分の1に抑えられ、打ち上げにかかる毎回の費用を、現状の約6000万ドルから、60万ドル程度にまで削減できるはずです。

100分の1!すごすぎる!

しかも、スペースX社以外もロケット開発をしている企業はたくさんあるので、そうした企業がどんどん参入してくればより一層低コスト化が実現できるでしょう。近い将来には飛行機と同じくらいの値段でロケットに乗れる時代が来るかもしれませんね。

さらに軌道上を周回する燃料基地の開発と、火星上に推進剤を作るプラントを建設する計画も公表。これによって火星で燃料補給し、地球に帰還することが可能となります。

3. 火星に都市を建設し、さらにその先へ

マスクの目標はただ火星に行くことではなく、移住しそこに都市を築くこと。40年から100年かけて火星に100万人が居住できるコロニーを建設する計画です。そして自給自足を実現し、人類を「惑星間種族」へレベルアップするのです。

もちろんマスクの最終目的地は火星ではありません。例えば先日、間欠泉が確認された木星の惑星エウロパ。そこに燃料基地を建設し、火星からエウロパ、そして木星まで行くというプランもあるそうです。太陽系旅行が現実となる日が来るかもしれませんね。

まとめ

9年後には人類が火星に着陸しているこの計画。実現不可能では?と思うかもしれませんが、これまで数々の不可能を可能に変えてきたイーロン・マスクとスペースX。彼らならやってくれると信じています。あと9年で人類が火星に降り立つと考えると、「まだ地球で消耗してるの?」と煽られる時代はそう遠くないかもしれません。人類の未来が楽しみです。

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講演の動画(フル)

参考記事(英文)

Elon Musk: I'm gonna turn Mars into a $10bn death-dealing interplanetary gas station • The Register

Between a rocket and a hard place: Elon Musk to give the speech of his life | Ars Technica

Here are the top 5 takeaways from Elon Musk's big Mars speech

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